【築22年の家を購入し、リノベーション】
購入前に住宅診断(インスペクション)を実施。 目に見えない部分も専門の機器で診断することにより、リフォームに耐え得る物件であるかどうかを確認することができます。 今回の診断で建物構造および基礎状況は健全で、大きな不具合は見られませんでした。
【住宅診断:外部】屋根はコロニアル(セメント基材)に一部劣化が見られ、塗装等の改修が必要です。外壁は、一部シール交換および塗装が必要な部分があり、これを踏まえた上で改修工事内容を検討しました。
【住宅診断:床下】床下環境は、診断の時点では大きな不具合はありませんが、一部にシロアリが作る蟻道が 見受けられました。部材の交換や今後のシロアリの進入を予防する防蟻工事を行うこととしました。
【住宅診断:内部】床の傾斜度合いを調査し、規定範囲内であることを確認。
【住宅診断:サーモ画像】サーモグラフィの温度差を利用し、建物の柱や筋交いの位置を図面と整合させたり、雨漏れや結露がないかなど、目に見えない部分の状況を確認します。この物件に関しては、問題は確認されませんでした。
【住宅性能向上のために】1階部分のアルミサッシや玄関ドアは断熱性能を高めるために高性能ペアガラス入り樹脂サッシと北欧製断熱玄関ドアに交換。断熱性能の劣る出窓は1、2階ともなくすことにしました。
大規模改修は外観も大切です。既存の白いアルミフェンスに合わせて、玄関やサッシは白にします。落ち着いていながら軽快で楽しい雰囲気にしたいと玄関周辺はタイル張りとし、2階は既存壁にえんじ色の塗装仕上げとしました。
将来的に1階だけでの暮らしになった時を想定し、断熱改修は1階をメインに行いました。1階部分の床・壁・天井をすっぽりと断熱材で包みます。こちらの物件は、築22年とまだ新しく、断熱材も新築当時としてはきちんと入っていました。事前の検査通り、実際に解体した際、柱や梁の傷みは少ない状態でした。ただし、断熱材が入っていても当時のものでは不十分です。壁の断熱材はすべて新しいものに取り替え、気密工事と合わせて専門職人が施工します。解体時には柱の金物補強等で耐震強度も現在の基準に合うものに高めます。
【健康に暮らすために】
リフォームでも叶う高断熱住宅は、住まう人の健康寿命も延ばします。
インテリアの木質化もその一部を担っていて、良質なオークの床材やホワイトウッドの腰壁、塗り壁を施し、心身ともに居心地の良い空間を実現します。
キッチン両脇はぐるっと回れるようになっていて、家事や子育てだけでなく、お友達が遊びに来た際の動線も考えたプランです。キッチンに立つとウッドデッキまで一直線に視界が伸び、エクステリアと連動した計画になっています。
1階奥の和室だった部分は段差のない洋室に変更。3枚扉で仕切れば寝室としても使用でき、1階だけでも暮らせるような多様性のあるプランとなっています。