好きなことに没頭できる“ワタシだけの空間” 「中古購入+リフォーム」で叶えた憧れの“おうちカフェ”
家庭を作り、子どもを育て、暮らしのキャリアを重ねた先に、もう一度、自分のために時間を使える季節(とき)がやってきたら、どんな風に過ごしたいだろうか? 好きなことに没頭できる時間と空間を手に入れ、しなやかに人生を謳歌することができたら…。「中古マンション購入+リフォーム」で手にしたセカンドハウスで憧れのライフスタイルを叶えたYさま。大切な日常をグレードアップしてくれるカフェライクな“ワタシだけの空間”へお邪魔した。
リフォームなら好きにできて面白い!
マンションだからこそ安心できる北洲さんへ
当初、Yさまはセカンドハウスとして新築マンションの購入を検討されていた。いろいろ探してみるものの、希望する立地に気に入る物件が見つからない…。中古マンションへも視野を拡げた時に出逢ったのが、購入を決めたマンションだった。「新築だとためらってしまうようなことも、中古マンションなら好きにできそうだ。これってひょっとしたら新築より面白いかも!」、新しい選択肢を見つけ、胸を弾ませた。
「親しい友人だけにそっと教えてカフェをやりたい」というのが奥様の夢。本宅でも棚を作ったり、DIYで奥様のリクエストに応えてくれる優しいご主人。「好きなようにしていいよ」と傍らで微笑むご主人に見守られながら、想いをたっぷりのせて“おうちカフェ”計画が出発進行。
センスよく壁面をコーディネート
甘さを抑えた大人カフェスタイル
間取りは既存のままに、内装や設備を一新し、細部にまでこだわり抜いたYさま邸。インテリアのテーマは「カフェライク」。ダイニングスペースを優しく包み込むイエローグリーンのランプシェードをショップで見つけ、一目で気に入り、そこからカフェスタイルのイメージが膨らんでいったという。カフェライクな空間づくりは、ダークブラウンのフローリング×白い壁により、甘さを抑えた大人の装いがYさま流。ぬくもりを感じさせる木製の天板とブラックアイアンの脚を組合せたヴィンテージライクなテーブル、それを囲む色や形の異なる4脚のチェア…。不揃いコーデを楽しむインテリア上級者のテクニックがキラリと光っていた。
窓辺には、幾何学模様のコットンキリムと小ぶりの丸テーブル×2脚の椅子でつくるコーナーをプラス。エスプレッソを片手に心の赴くままに本を読んだり、ライトアップした街の表情を眺めながら夜カフェ気分が味わえる場所。おうちカフェなら時間に制限はない。好きなだけ、居たいだけ、時間を忘れて夢中になれる。
センスよく壁を使いこなすことはカフェの雰囲気を演出するキーポイント。視線が集まるテレビ周りは、居心地のよい空間にフィットするように配線を隠して壁と一体化。間接照明の光を受けて浮かび上がる表情豊かなエコカラット(デザインウォール)、大好きな布やグリーン、カップやオブジェを飾ったオープン棚…。凹凸を設けたリズミカルな壁面をお気に入りのアイテムで素敵にコーディネートされた空間は「ずっといたくなる」、そんな心地よさがある。
ひとつの部屋のようなお洒落なキッチン
好きなものだけに囲まれるしあわせ
カフェのキッチンと言えば、カトラリーやカップを取り出しやすいように『見せる収納』が定番だ。実用的だけどお洒落に見えて、なんだかとても憧れる。そんな雰囲気をYさま邸でも再現。水と火を使う場所というより、小鳥が遊ぶ森の時間を切り取ったアクセントクロス、シノワズリチックな異国テイストのタイルをあしらったり、そこは『ひとつの部屋』のようなおしゃれ感が満載だ。好きなケーキ作りを存分に楽しめるオーブンレンジはビルトインタイプをセレクト。カフェプレートの盛り付けやパソコンでレシピを検索する時など便利に使える多目的カウンター、カフェらしさを演出するアイアンの受けと木製の板を組み合わせたオープン棚…。すっきりとした表情が印象的だ。物を増やさずシンプルに暮らそうという意識、好きなものだけに囲まれた暮らしの楽しさを知る、大人の女性ならではの空間にうっとりする。「子育ても終えた今だからこそできることを楽しんでいきたい」とおっしゃるYさま。憧れるのはお洒落な空間だけじゃない。そんなライフスタイルまで追いかけたくなってくる。
細部にいたるまで想いがぎゅっと
詰まった住まいは、かけがえのない「宝物」
空間の中で大きな面積を占める壁面。壁の使い方ひとつで表情は一変するだろう。壁面の個性的な演出もYさま邸の魅力。ゆったりとした玄関、落ち着いきのある寝室…。そこに一幅の絵のように額装されているのはエコカラット。アクセントとして空間を一層、美しく引き立ててくれるのと同時に、室内の空気を綺麗にしてくれる機能性を発揮してくれるのは嬉しさ2倍。また花や木をモチーフにした、部屋ごとに異なる大胆かつ繊細な壁紙に加え、主寝室やゲストルームの床にはダークブラウンのカーペットをセレクトし、ホテルのような特別感を演出。足元から伝わる優しい肌触りに、ほっと気持ちが安らいでいく。お泊まり会を企画して一晩中楽しみつくす、そんなこともできそうだ。
これから先、本宅とセカンドハウスで過ごす時間が逆転することも考えられる。そうした暮らし方の変化にも対応できるよう、現在の生活の中で芽生えた「あったらいいね」を細部にまで反映させた。例えば、充電式の掃除機をしまう物入の中に充電コンセントを設置したり、すっきり片付く『使える収納』を目指して可動棚をつけたり、暮らしの小さなストレスもあらかじめ摘み取っていかれた。自分らしく暮らす。暮らし方に合わせて、住みよい場所を作り上げていく。それはまさにリノベーションの醍醐味と言えそうだ。
Yさまにとって住まいとは『宝物』だという。週末、本を読みながら過ごすひとりの時間。“おうちカフェ”を楽しむ友人との時間…。セカンドハウスで繰り広げられる新たなシーンもまた、どれもがかけがえのない思い出になっていくのだろう。