住宅メーカー・建設資材販売の株式会社北洲(本社:宮城県黒川郡、代表取締役社長:村上 ひろみ)は、環境負荷を低減する1107.38m2の大型木造建築のサスティナブルショップを建設し、その構造見学会を2015年5月15日、16日の2日間にわたり、岩手県盛岡市向中野にて開催します。初日は設計事務所やゼネコンなどのプロ向けに、2日目は個人事業主や施設経営者など一般の方向けとなります。
2010年に「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が施行されて以来、国産材を活用した大規模建築物の木造化に注目が集まり、併せて木造建築の優れた快適性や省エネ性にも期待が高まっています。
当社は自社社屋の木造化や、施設等の受注を通して、大型木造建築の設計施工のノウハウを蓄積し、設計事務所等へ構造計算や躯体相談、パネル生産からフレーミング工事の受注を行っています。
そして今回の大型木造自社店舗では、いくつかの新しい取組みを行っています。12m×18mの大空間を実現する開口フレームを採用し、さらに、次世代の集成材として注目を集める国産CLTを2階床部分に試験採用しています。また、当社が国内の独占販売権を有するドイツ・アルセコ社の外張り断熱システムによる200mmのダブル断熱により、大空間でありながら快適な温熱環境を実現します。
構造見学会では先進の構造躯体や、徹底した断熱気密施工の様子を見学できるほか、施工実例の展示なども行う予定です。
当店舗は、2015年7月末頃に竣工し、9月にオープンする予定です。新築やリフォーム、不動産売買や家具販売など、住まいに関するご相談に対応するワンストップショップとなる予定です。
当社は、これからも大規模木造建築物の設計・施工を通して、健康で快適な空間と、持続可能な社会の実現に努めてまいります。
■大型木造自社社屋の概要
建築主 | 株式会社 北洲 |
建物用途 | 店舗併用事務所 |
建築地 | 岩手県盛岡市向中野7丁目15番の一部 |
構造・階層 | 木造軸組工法2階建とツーバイシックス(準耐火構造)2階建の2棟 |
建築面積 | 624.66m2(188.5坪) |
延床面積 | 1107.38m2(334.3坪) |
設計・施工 | 株式会社 北洲 |
工法・構造プロデュース |
J建築システム 株式会社 (本社:北海道札幌市、代表取締役:手塚 純一) |
工期予定 | 2015年2月6日~2015年7月末予定 |
■構造躯体の特徴
J-耐震開口フレーム
開口部の機能を残したまま耐震性を高めることのできる開口フレームを採用することで、大スパンの空間を実現しています。(開発元:J建築システム 株式会社)
Jブリッド工法
J-耐震開口フレームと軽みぞ形鋼を組み合わせた架構システムにより、鉛直力と水平力を住みわけて負担することで、1階部分にも間仕切り壁のない大空間を実現しています。(開発元:J建築システム 株式会社)
CLT(直交集成板)
CLTは寸法安定性・断熱性・施工性に優れ、間伐材等の有効活用につながる新建材として注目されており、欧州では急速に普及が進んでいます。今回は2階床部分に採用し、Jブリッドの軽みぞ形鋼と接合し、施工性の検証を行います。
高断熱高気密施工
当社が38年間の住宅の設計・施工で培ってきた高断熱・高気密の施工技術を、大型木造建築にも活用。快適な温熱環境を実現するとともに、光熱費の低減が期待できます。
アルセコ外張り断熱システム
耐火性に優れたロックウールラメラを使ったドイツ・アルセコ社製の外張り断熱システムを採用することで、火災にも強く、断熱性にも優れた建築となります。